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いえとかいろいろ

最近見た映画

昨日公開された映画

「遺体 明日への十日間」

を見てきました。

原作 石井光太

脚本・監督 君塚良一

 

釜石市での3.11からの10日間

遺体安置所 での話

 

原作はルポタージュのノンフィクションです

つまり、かぎりなく真実といえるものが、そのまま描かれている

ということです

 

私はまだ、親、兄弟、妻、子供といったごく身近な

家族が亡くなるといった経験をしたことがありません。

そしてまた、身近な方が不慮の事故で亡くなる、という経験もありません。

それは、年をとることで訪れる老衰であったり、抗いがたい

病気であったりすることがほとんどです。

 

それは、ほとんど大多数の方に当てはまるのではないでしょうか。

ましてや、身近な家族、知人、町の人々、、、自分の知っている

多くの人が一度に亡くなってしまう という経験は

私や、

また、多くの人にとって想像もできないことです。

 

もしくは、あの日、津波に流される町々の映像を

固唾をのみながら見守る中、誰しもが頭の中をよぎりながら、

それを拒否し、浮かんでは消え、結局、受容できなかった

感情のひとつではないでしょうか。

 

この映画を見て、間違いなく泣きます。

ただし途中から、悲しいのか、悔しいのか、

怒りなのか、分からなくなります。

それは、これが真実だからだと思います。 

それは、真実であるから、何か特別な意思があって

訴えてくるのではなく 、

各個人が、自分の心で考え、

真摯に受け止める必要があります。

 

少なくとも、あの時忘れようとしていた、感情を、

少しでも整理して、自分の心にとどめ、

「喪失」、「祈り」、「尊厳」、「家族」、について、

私なりに継続して考えていくことの、その根幹となる

ことは確かです。

 

私の人生にとって、とても良い映画でした。

製作者の方々に深く感謝し、亡くなった方々に

あらためて深く、深く、ご冥福をお祈りするばかりです。