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いえとかいろいろ

殿様ランチ

を見てきました。

先週、東京出張があったので、今回は

演劇に行こうと決めていました。

 

新宿サンモールスタジオで、殿様ランチ「空気正常」を

見ました。

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5年前に行われた不評であった公演の再演であると言うことで、

少々心配していましたが、おそらく演出や内容を変えて今回公演

としているのでしょう、非常に完成されて、

考えさせられ、また、‘おもしろい’内容でした。

 

タイトルから想像できるように、ここで描かれているのは、

日常の人間関係の中で、

劇中では様々なバックグラウンドをもった登場人物達が、

そのやり取りの中で感じる、空気、これを何をもって正常とするか

異常とするかについて。

 

劇では、もちろん分かりやすくするため、多少非日常の

設定ですが、その伝えようとするところは、伝わってきます。

 

私たちは当然‘空気’を読んで、普段から会話し、行動します。

それは、3歳児が親の目を盗んでかわいい嘘をつくことから、

100歳の老人がもう思い残すことは無いから、と漏らすことまで、

全て、自分の立場と相手の立場とから作られる空気

によって形作られた、会話であり、行動です。

 

空気を全く無視するわけにはいかない、

埋もれてしまう訳にはいかない。

作品が投げかけた主題に対して思うことは、

私はどんな空気の中にあっても主体性を持って発言し行動しているか?

ということです。

 

自分以外の環境が作り出した空気というものは、

簡単に変えることはできませんし、必要以上に

抗うこともありません。

ただし、なぜそうあるのか、そうあるべきなのか、

を常に考え、

そして自分はどうしたらよいと考えているのかを、

隙を見て発することができる準備をしておく。

 

現実の'空気’は、皆が吸ったり吐いたりしながら

共有しているものです。

 

空気を‘読む’のは当然、そして‘作っ’たり、‘消し’たり、

それを皆で、皆がお互いのために、共有していることを

忘れてはいけないと、

 

いろいろなことを考えさせられる作品でした。