There is no place like home!

いえとかいろいろ

はむろりんさん

の本が、何か最近すごいおもしろいです。

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秋月記:葉室麟〜角川文庫より

 

福岡藩支藩秋月藩における、間小四郎という武士

の一代記を描いた物です。

 

間小四郎は藩の、いわゆる重役をつとめた歴史上の人物です。

この物語では'捨て石になる’ということが、一つのキーワード

になっています。

 

日常の仕事において、絶対に正しい事、なんて、行えるはずがありません。

自分の思惑とは異なる理屈で動く社会があって、そしてそれぞれの

立場があって、、、

私たちにできることは今のシステムを後続に、後世につないでいく事

がもっとも大事な事の一つなんだということを、改めて

考えさせられました。

 

成功、や、失敗、なんかにかくれて普段以外と見えてない部分なのかも

しれません。

捨て石、とまでは大げさでも、やはり日々小さな自己犠牲を重ねながら、

自己満足とも勘案しながら、お勤めは続いていくのですね。。。

 

もちろん江戸時代の侍ともなれば、犠牲=お腹、ですからたいしたもんですね。

 

‘捨て石’となる覚悟を決めた小藩秋月の侍達が、どう世の中と対峙していくのか、

地元福岡のはなしであることを差し引いても、大変面白く読めますし、

また今の時代でも参考になる事はたくさんあると感じました。。